2017年9月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

最近のトラックバック

ジャパンカップ(80年代)

89年ジャパンカップ公開調教 世界レコード前夜 ホーリックス、キャロルハウス、スーパークリーク、オグリキャップなど

App3991

ホーリックス

JC観戦は、段々と競馬場に人が増えてきたこともあり、また私的には、外国馬を見られることが、観戦の目的でもありましたので、この年から公開調教にできるだけ行こうと思いました。

まだ関西馬が、直前入厩でなく、水曜日くらいに輸送され、東京で追い切る事も多かった時代であり、外国馬にスーパークリーク、オグリキャップの関西馬の追い切りが見ることができました。

Hs5 Hs6 Hs4 Hs10 Hs1 Hs14

↑ホークスターは、2分22秒8の世界レコードホルダーで、先行馬でしたが、両足のかき込みは強力なものがあり、筋肉の盛り上がりが素晴らしく、なるほどと思わせる馬でした。この馬はアメリカ三冠で全て5着になったあと芝に転向し先行して4連勝し、前走世界レコードを逃げ切りでマークしていました。

As3 As2

アサティスは、欧州の表舞台で勝ち負けを争ってきた馬、走りも真っ直ぐで違うなと感じさせてくれる雰囲気を持っていました。輸入されこの後地方競馬で大成功します。

Ib1

イブンベイはミルリーフの大きい馬でした。この馬が一番活気はありました。来日したときは4連勝中で逃げ馬でありこの馬が好調を保っていたことが世界コードの一因となりました。

Kh4 Kh1 Kh3 Kh2 Kh5

キャロルハウスは、前年のトニービンに続いてのその年の凱旋門賞馬の来日でしたが、凱旋門賞自体が道悪で行われ彼自体重馬場が得意であり、それだけでも疑問符がつくのに、首も足も動かない感じで輸送で体の線もガックリ来ている事がわかり、迫力が全くなく、調教も直線の坂を上った平坦な場所を使って、全く軽い調整がが行われた程度でした。凱旋門賞が終わった後、社台に購買され、レースには社台の勝負服で出ていたと思います。

App3993 App3990 App3994 App3992

ホーリックスも抑え気味のやや早いくらいのキャンターに終始してすぐ切り上げてしまいました。あれで、3日後に世界レコードをつくれるのだから、いまでも不思議です。

資料によるとG1では5戦3勝2着2回で来日しており、厳しい流れの方が得意だったようですが。

Ts2

ほかには、フランスのロワイヤルオーク賞勝ちがある超長距離馬トップサンライズもいました。彼はなんと2400以上ばかり使われているため、実質今回のレースが一番短い距離での出走となりました。

Sc2 Sc12 Sc9

スーパークリークは、第100回の秋の天皇賞に勝ち、2000㍍よりはさらに有利な距離になり、このレースの本命でした。調教も非常に具合が良さそうでしたが、ハイペースのレースに少しついて行けず敗れることになります。

Og6 Og3

オグリキャップは、マイルCSを勝って、連闘での挑戦でしたので非常に軽い調教でした。なんだかこちらが感情移入してしまうせいで、徹夜明けみたいな独特の熱っぽさを感じてしまいました。

88年ジャパンカップ 名馬はおどらず、トニービン、タマモクロス、オグリキャップ

25   

タマモクロス、オグリキャップと強力で個性的な芦毛2頭が揃い、そこに凱旋門賞勝ち馬トニービンが参戦してくる88年JCは、これをどう比較して良いのか少し迷いながら見た記憶があります。

Tb1 Tb4

Tb5

Tb10

この年に凱旋門賞を勝ち、レースの目玉であるトニービンは、身体の線が強く見えて体型も自分の好みでしたのでよく見えました。キャンターが排気量の違う外車みたいで騒々しくて身体能力は違うなと感じました。

Tc3 Tc6 Tc7

タマモクロスは、イン強襲ばかりで連勝し、同じ戦法で春天皇賞を勝った後、当時負けようがないなと感じさせるくらい次元の違ったニッポーテイオーを宝塚記念で正攻法で負かしてしまいます。秋の天皇賞では先手先手で圧勝して、可能性がどんどん広がっていく感じでした。

Og2

Og1

Og5

オグリキャップは中央2戦目の毎日杯にヤマニンスキー等に勝ったときの口取りで、頭から首にかけて首から肩にかけてのラインがルドルフにそっくりで思わずハッとして、この馬の可能性を最大限信じ込んだのですが秋の天皇賞で正攻法で競馬をしてタマモクロスの前に少しスタミナがないかなと思わせる競り負け方をしたので馬自体より私は河内騎手がどう乗るのだろうと思って見ることになりました。

他にも、峠は過ぎたけれど豪州の名馬であるボーンクラッシャーもいました。

Bc2 Bc3

ボーングラッシャーは豪G1を4勝

K1 K3

13コンドルはG1を2勝している

Mm2 Mm3

ムーンマッドネスはセントレジャー、サンクルー大賞勝ち

エデリー騎乗↑、7マイビックボーイ、1セイラムドライブ

マイビックボーイはG1勝ちあり、アメリカから

Mbb1 Sd1 Sh5

イギリスのG1馬シェイディハイツは柴田政人騎乗↑

Sp2 Mj1 Gc1

2スズパレード、10メジロデュレン、4ゴールドシチー

ドイツからはコンドル、セントレジャーを勝ったムーンマッドネス(もっと良い馬かと思いましたが )等状態はどうであれ、名馬と呼べる馬が多かったのですが、レースはタマモクロスがトニービンを見ながら正攻法の競馬、オグリキャップは桜花賞馬が距離不安を言われてオークスを走るときのように、少し馬群をさけながらゆったりと楽にはしらせて直線だけのばされる感じで乗られました。

Pb1 Pb2 Pb3 Pb4

ペイザバトラー↑ここまでG2を1勝(3勝)↓1周目

21

27

結果はトニービンは故障で伸びず、同じようなタイミングから伸びてきた芦毛2頭がどうしても馬場中央のトニービンのほうへ寄ってレースをした分、内が開いてそこを名手マッキャロンのペイザバトラーにやられた結果となりました。

210 29 212_2

ただ可能性を確かめながらの競馬が消極的とバブル全盛の時代には思われたらしく、オグリから河内騎手がおろされる結果となったのはとても残念でした。3着の結果はオグリの無限の可能性を表していてレース後感動していたのです。

トニービンは詳細がザグレートホースの項にもありますのでそちらを見てください。

215

シンボリルドルフSyimboli Rudolf 85年第5回ジャパンカップ「たかをくくろうか」

App2330_2 

第5回については、シンボリルドルフの項にも詳細がありますので、それもあわせて見てください。

朝からの大雨で暗い日だったのですが、勝ってくれてホッとして、なんかジンワリ喜びが湧いてきたレースでした。

App234890_2

イギリスの競馬月刊誌をこのころ一番安い船便で購読していたのですが、2年連続の日本馬の勝利に段々扱いが小さくなって。「日本でトレーニングされた馬が勝った」という題名で記事は書かれており、日本の馬だけれど血統は全て輸入されたものであるとの意味で半分負け惜しみでしょうが書かれていました。いまだにこの状態は続いていますが。

App2346

それにしてもルドルフは運が強いのか弱いのか、無敗の三冠馬なのに前年に三冠馬がいて、たいした騒ぎにならないし、JCもいまいちのメンバーで、遊びながら完璧に勝っているのに後々まで語られないし、シービーの方が人気が高くて、シービーを肯定するために面白くないとか言われ、作られたもののように語られてしまうし、最高のものにたいして勿体ないことしていたなと。

App2367

ナッシポア↑ 85ロスマンズ国際(北米G1)の勝ち馬

App2366 App2356

セントヒラリオン 85イタリアジョッキークラブ大賞G1勝ち馬で、条件戦ながら72キロを背負い12馬身勝ちがある。凄く立派でカッコの良い馬でした。

App2355

ゴールドアンドアイボリー 85バーデン大賞を含むG1を3勝している。これも輝いて元気でした。

App2360

ザフィルバート 85年主要な南半球のレースですべて入着していて活気のある雰囲気の持ち主でした。

App2362 App2349

バリトゥ フランスのステイヤー、85カドラン賞勝ち馬

App2345 App2337 App2350

App2351 App2327

ありがとうルドルフ!

カツラギエース 84年 第4回ジャパンカップ 大逆転という能力開花

App2296

10カツラギエース、6ウィン↑

第4回JCは、ルドルフの無敗での三冠馬達成と2000㍍になった秋の天皇賞を最後方から差しきって勝利と熱狂を手に入れた前年の83年の三冠馬ミスターシービーとの対決で大変な盛り上りでしたが、その対決に酔っていられないほどのメンバーが揃いました。

ミスターシービー

App2317

まだレベルの落ちる前の欧州競馬、ジョンヘンリーがいて注目を集めていた時期のアメリカの芝競馬、淘汰力のある豪州競馬から一流馬でこの秋シーズンなど近走で成績を残している馬が多く参戦してきたのに加えて、ピゴット、カーソンを始め一流騎手が鞍上にひしめいている状況になり、海外G1のなかに日本馬がいる状況でした。

過去3回と違い、三冠馬が2頭出ている状況で、もし惨敗すれば、競馬の運営面にも今までの名馬の歴史も完全否定されるレースとなってしまっていて、それが可能なメンバーが集まってきているのに83年のキョウエイプロミスの僅差2着により、楽観的な勝利論が主流となり、自分自身はその主流に乗れずJCにときめきながらも、自分自身が否定されるようなで恐怖感を感じていました。

App2279

83年3着エスプリデュノールは着実に成績を積み重ねて来日していました。なのにこの馬が最低かと思う陣容だったのです。

App2318 App2326 App2269 App3822

ベッドタイムは欧州では珍しいせん馬でしたが、欧州のG1にでられないものの、有名な場所でのG2レースをいくつも勝ってきたバステッドの産駒で、先行できるため、3コーナーの下りから、粘るレースができるため、これが一番強力に感じました。

App3819 App3889

マジェスティーズプリンスは、この年84年に始まったブリーダーズカップの一番人気馬でアメリカのトップの馬。83年84年と大活躍している馬でした。

BCターフは、小回りの芝を外を回らされ、僅差の5着と脚を余して負けたそうで、BCを見た人がみんなその時よりも明らかに状態は上がっていると言うほどの出来をしていて、アメリカより直線の長い東京で彼の追い込みが合わないわけがなく、パフォーマンス的に自己ベストをマークできるはずでした。

App3891

ウィンという馬は、逆に先行力があって何処でも健闘していて場所を問わないのが成績から、輸送、レースのペースなどに関係なく頑張れるタイプでした。

App2283

南半球から来たバウンティホークはヴィクトリアダービーをキーウィはメルボルンカップを制していて、11月もレースをしての来日だけに少し疲れているのか馬に不安げな部分はあるのだけれど身体の線が特にキーウィは強い感じで体調が少々悪いくらいでは崩れない性能を持っているのかなと思いました。

App2270 App2311

やはり、ストロベリーロードも南半球の馬なのだけれど上の2頭よりは83年まで常に成績上位にいる馬で、84年にヨーロッパに転向し大きなレースで健闘していて、固い芝でも何でも実力が発揮できるタイプでした。操縦しやすそうな馬にピゴットが騎乗。なにかありそうな感じがプンプンしました。

ピゴット↓

App2272

App2285 App2323

ストロベリーロード↑、ウエルノール↓

ウエルノール、彼はイタリアのスーパーホース的な存在

App2287

各馬の成績をみていた時から感じていたのですが、どう考えてもその後ろから外を回って追い込むミスターシービーが勝つとは考えられず、ルドルフもいれると10着以上には来ることが皆無のような気がしてなりませんでしたが、パドックなどを見てその気持ちは確かなものになってしまいました。

App3824

カツラギエースは勝つことになるのだけれど、関係者が先行3番手くらいから直線差しという、以前に大勝したことあるパターンを理想としてしまった結果、追い出すまで行きたがる馬を無理からに押さえまくって結局馬だって感情があるから、その人間側の無謀さに我慢できる中距離まではおつきあいしていたのですが。押さえまくられた中距離以上は惨敗していて、何となく逃げてしまった2500㍍の鳴尾記念で3着があるくらいでした。

App3244

↑大阪杯

関西はこのころ、もの凄くレベルが低いので、強い馬は得意距離だとどうしたって勝ってしまいます。それも楽勝なので人間側が自分の方法、方向性は正しいって直さないってやってるうちに、大目標の秋の天皇賞になって、本番だからレースのほかに我慢しなきゃならないことが沢山あるので、馬の我慢がもうレースにはなくなってるのにまだ同じようにやって勝てるレースを落として、はじめて批判が耳に入ってきた。それで次が負けて同然のJCだから、実験的にメンコをして長手綱にして先行策をとった。それが当たった。

App2263_2

83kyska002 83kys2 83kka4_2 83kka3

App2794

カツラギエース↑JC、京都新聞圧勝、菊花賞惨敗、大阪杯

圧勝

私の本命はルドルフ、菊花賞の怒濤の追い込みに感動したから、第2回に感じた押される感じを菊花賞でルドルフは感じさせてくれたから。何しろ55キロで出られるから。問題はローテーション。菊の1週前に栗東入り、京都で菊花賞を制して、美浦へ10日後美浦で追い切り次の日東京入り、2日後JCはメンバー中一番不利な部類に入るものでしたが。

App2321 App3814 App3815

シンボリルドルフ、1周目↓

App2298 App2299

レースは、カツラギエースが先行してそのまま、粘りこみ、迷っての先行策でなく、決めていた分、最後の余力も大きく、グリーンベルトの一番良い部分を広く取って走れた分のアドバンテージも大きくて、そのまま1着。

App2293 App2308

ルドルフ、ベットタイムに並んでくるまでに時間がかかって、そこからは勢いがつかないのか、なかなか抜けないまま、外からマジェスティーズプリンスにもせまられてなぜ突き抜けられないのか、重苦しい競り合いのなか、戦前に予想したり、感じていた外国勢のレースを諦めずに走る気持ちも含めた圧迫感を一手に三頭の競り合いが引き受けてしまったなかで、最後にズルズルと3頭の真ん中にいながら脱落せずゴールしていました。

App2294

レース後はスタンドは静かにでした。ミスターシービーが日本馬ではじめてJCに勝つとの感動をみんなが始まる前、随分前から準備していたから、関東では中距離馬で折り合いの難しい名馬の域にいけないだろうと直感で感じる馬が逃げ切って、ルドルフは、穴馬が逃げ切る波乱パターンのなかで、今までの日本馬と比べてもそれ以上にはパフォーマンスを出している中でシービーだけが惨敗。

App2304

一番、どう反応して良いのかがわからない結果となりました。引き上げてくるシービーの吉永騎手に罵声がスタンド中から浴びせられました。その時が一番賑やかでした。

App231395

無敗の記録が途切れて、負けた悲しみを一杯に出しているルドルフが通り過ぎてその気持ちに押されてまたスタンドは静かになりました。

App3817 App3818

2回、3回に共通していた、健闘した者をたたえる拍手もなくレースは終わってしまいました。

App2315

笑顔同封 スタネーラ Stanerra 83年 第3回ジャパンカップ

App2205

スタネーラは、豪華メンバーの82年JCを無名の存在で僅差4着に健闘した後、翌年83年ロイヤルアスコット等のイギリス中距離路線の特に前半戦で大活躍をして今度は勝つために来日しました。

App2243 App2229 App2229_2

スタネーラのパドックは前年と全く違うものでした。ドスンドスンと地響きを起こしそうな凄い踏む混みの馬ではありませんでした。毛色も赤くなく黄色であり馬の状態が悪いことだけはわかりました。

App2219 App2177 App2201

ハイホークは、安定して素晴らしい成績を続けている牝馬であり、モハメド殿下(当時:今は国王のはず)がはじめて連れてきた馬でしたが、今ひとつ馬から伝わってくるものはありませんでした。厩務員が話しかけながら、なんとか集中を途切れさせないようにしていました。ハイホークは敗れるのですがこの子供がインザウィングスで、そしてその子供がシングシュピールでJCに勝ちます。

App2249 App2180 App2181

エスプリデュノールは3才でヨーロッパのクラシックレースなどを転戦して安定した成績を収めていました。形の良い馬でした、他の馬よりまとまった感がありました。

App2206

App2183

アメリカのエリンズアイル、当時女性厩務員というだけで注文されました。この年の春にG1勝利もありましたが、感じるものが弱い印象でした。

App2226 App2251

App2191

初めてNZから一流馬が来日と言われたマクギンティ。マイル、中距離での大レース勝ちがあり、馬体も雰囲気もマイラーって感じでした。牝馬です。推進力に圧迫感がありました。

App2208 App2228 App2235 App2218 App2200

App2247_2

12アンバーシャダイ10メジロティターン7タカラテンリュウ

1ハギノカムイオー

アンバーシャダイ、メジロティターン、キョウエイプロミスなど日本勢も相当な陣営でしたがとにかく外国馬を見ることが第一でとにかくこのころはパドックの時間が午前のレース並みに短いので写真をとり、馬をみて、人が押してくるのを押し返してとくかく忙しいので気にする暇はありませんでした。

App2232

App2257_2

前年の勝ち馬ハーフアイストも参戦してきました。勝利後、何戦か人気で負けて輝きを失っての来日でした。大きな馬だなと、こんなに大きかったかと。

App2187 App2188

レースは、スタネーラが先頭に取り付きながらなかなか抜け出せない、じれったいレースでした。2着はキョウエイプロミスで日本馬初の2着でしたが、抜けきれないレースぶりへの嫌悪の方が私には先に立ちました。それほど前年無名であった馬にパドックでときめいたその衝動が大きかったのだと思います。

App2198 App2197

App2195

App2194

写真ができてみると、発走前と勝利後とでスタネーラは表情がこれほど変わるかという感じです。これほど馬にレースへの感情がしっかりあるのかと思いました。体調不良で早い追い切りが少しもできず、JCの伝説の一つになりましたが厩舎の周りを夜中も引き運動をして歩きまくって体調を整えた苦労を跳ね返しての勝利なら、人以上に主役の馬が何倍も嬉しかったはず。馬に人間と同じ以上の心や笑顔が備わっているなんて、そんなことさえそれまで知りませんでした。

「笑顔の革命」 82年第2回ジャパンカップ その2(レース) ハーフアイストhalf Iced、オールアロングAll Along、エイプリルランApril Run

App3787

10ハーフアイストHalf Iced、2オールアロングAll Along

写真でわかるように当時ターフビジョンなどなく、肉眼では競馬場どこでも目の前を通り過ぎていく時間だけ、10秒足らずしか実際は見えませんでした。資料も少なく競馬ブックの週報があるくらいで、資料を自分で作らなければならない時代でした。そんな時代に素晴らしいとスタンド全員が喝采を送ったレースが第2回ジャパンカップです。

App2141 App3799

上 一周目、赤帽ジョンヘンリーJohn Henry、黄色8スタネーラStanerra

下 11エイプリルランApril Run 

レースは、坂を一団で固まって、叩き合いをしながら上がってきました。

App3795

その固まりの中から、オールアロングが鋭い切れ味でグイッと伸びたところを大外から伏兵のハーフアイストが差し切って通り過ぎてゆきました。

App3796

App3797

迫力に押されて脚立から落ちそうになりました。風が起こった感じでした。

App3798

勝利を確信して完璧に乗っていたの、あまりのどんでん返しにオールアロングののムーアは、1着馬に対して、声を上げ、拳を振り上げました。第2回JCは競争でなく、戦い、決闘でした。

App3783

僅かの負けに、ガックリとしてオールアロングのムーアが引き上げてきたところ、スタンドからは万雷の拍手がおこりました。まだ準優勝という概念が色濃い時代でしたから、素晴らしい競馬をした2着馬に外国人の想像を超える大きな拍手を送ることは日本人としては条件反射でした。

いまの競馬場、JCと違うところは、ここだと思います。

App3791

2着である自分に対しての拍手であることに、驚き、満面の笑顔になり、遅れて引き上げてきた、1着馬のハーフアイストをオールアロングのムーアが呼びよせて、握手をして、二頭でウィニングランをしました。二頭が引き上げるまで拍手は止みませんでした。

App3786

76年深夜にイギリスダービーの生中継があり、テレビを見ているだけなのにゴール前の迫力に押される感じがしました。日本でその迫力を感じたかったのですが、それが第2回JCでかなえられたのです。素晴らしいレースでした。当時家庭用ビデオデッキが普及し始めたころでしたが、関係者の中には繰り返し見ることで意識が変わった方もたくさんいたと思います。まさに革命でした。みんな笑っていましたが。

「笑顔の革命」 82年第2回ジャパンカップ その1(パドック) オールアロング、ジョンヘンリー、エイプリルラン、スタネーラなど

App3794

ヨーロッパの競馬がパドックに出てきてからレース発走までが30分まで位で行われているため、この前例のない国際レースはそれに習いました。

電話もPATもない当時は直前の売り上げが多くの比率を占めており、売り上げを稼ぐため通常直前のレースから、大きなレース発走までのインターバルは50分近くもありました。そのインターバルは変更せずにパドックに出てくる時間を20分遅らせたものですからパドックには人、人、人。現在のG1でも考えられないくらいの混雑でした。 

オールアロングAll Along↑↓)

App3792

馬服を着てパドックを馬が歩いたのもこれがはじめてのこと。オールアロングでした。82年のヴェルメイユ賞を勝ち、道悪の凱旋門賞を大敗しての来日です。

厩務員が馬に笑顔で話しかけながら歩いていました。当時はパドックで馬に話しかけることはありませんでした。

叱ることはあっても。

App3790

「ジョンヘンリーなんかに負けるな!」ヤジにスタンドがドッと湧いたとき日本語のわからないはずのフランス人の2人はオールアロングの目を見ながら一緒に笑いました。

馬はその中であくまで静かにしていました。オールアロングはいままで見たこともない推進力を感じる歩き方でした。

彼女は次の年の83年凱旋門賞を勝ち、その後北米に遠征、国際レースを3連勝して、アメリカの年度代表馬に選ばれています。

オールアロング↓

App3789

外国馬と比べると日本馬は少し綺麗すぎるようにみえました。写真はヒカリデュール、東海公営から9月に中央へ、JCを差のない5着で日本馬最先着。この後有馬記念を勝ちます。

Hd01

ヒカリデュール↑

スタネーラは、この来日当時は、いわば準オープンから上がった位の位置でしたが、次の年5才になって83年ロイヤルアスコットを始め前半シーズンのヒロインとなります。 

スタネーラStanerra↓

App2096

それにしてもスタネーラの踏み込みはもの凄いものでした。後ろ足が地面を突き刺しているような感じで、地面が揺れるのでないかと大げさでなくそう感じました。

App2127

エイプリルランは、凱旋門賞を外をまわして追い込み切れず、1馬身差ほどでたしか5着に負けて、その後北米に渡り、国際レースを圧勝してから参戦してきました。誰がみてもこのレースの本命でした。長旅のため、明らかに身体はガレていたのですが、少しも苛だ立つ素振りを見せませんでした。

ただし凄い歯ぎしりの音。パドックの間ズッと歯ぎしりをして、他の無駄な事はしないで耐えている感じでした。競争をする意識が馬にこれほど強くあること、強く持つことができること。馬それぞれに個性があること。彼女が教えてくれました。

エイプリルランApril Run↓

App2104 Ar03

センチュリアス、イギリスの名馬グランディの弟でセリで超高値で取引されました。これはホントに形の良い馬でした。グランディは私が最初に憧れた外国馬です。

St03 App2133

App2099 App2105

ジョンヘンリーJohn Henry 他の馬と比べ強固な感じがしました。筋肉が鉄みたいで。毛艶が変な感じがしました。いわゆる悪い汗をかいていたのだと思います。輸送疲れがあったのだと。

Jh01 App2126

アメリカの生きている伝説が目の前にいたこと、その後に年度代表馬に返り咲いた名馬をみれたことは大変な幸運ですが調子が悪く見えて、ヨーロッパ馬の方が上に見えて、アメリカからの勝ち馬を結局十分に見なかったのが少し残念でした。

鞍上のシューメイカー騎手には、カメラを向けているだけで緊張してしまいました。 

優勝するのはハーフアイストHalf Iced↓

Hi01

Fk01

フロストキング↑ 前回2着ですがこのメンバーではかすんでみえました。それほどレベルが高いドリームレースでした。

カイザーシュテルンはドイツから↓

App2131

App2129

イタリアのスカウティングミラーは父デットーリ騎乗↑

外国馬をパドックで見てから馬券を買おうとの人が発走まで時間がないので馬券売り場に急いだため、売り場への人の大きな流れができて本馬場入場を見ようとしてもその流れに邪魔されて前に行けず、おもわず人に体当たりして道を開きました。そのためオールアロングの入場は遠くからみることに。。ほんとピントが合っているのが今でも不思議。

App2117

その2へ。。。