95年ラジオ短波3才S「真冬のダービー始まる!」ロイヤルタッチ、イシノサンデー、ダンスインザダーク
サンデーサイレンスの産駒の登場とともに特に2才戦は様変わりしました。このラジオ短波賞までが早熟馬も戦える舞台、このレース以後がサンデー産駒達のダービーまでの競合路線となってしまったのです。
このレース、及びこのレース周辺の2000の新馬戦などで高いパフォーマンスをみせたサンデー産駒を中心にその後は語られ、競馬も作られて行くようになりました。
それほどサンデー産駒は、仕上がってしまえば早くからレベルが高く、他の血統の馬よりも徐々に成長が出来てその総体的なレベルの高さを今までの血脈の馬達より長く保つことができたのです。その最初のレースが95年のラジオ短波賞でした。
ロイヤルタッチ、ダンスインザダークは12月の2000の新馬戦を勝って大物であるとの評判を得ていました。
1番人気はイシノサンデーでしたが、勝ったレース内容が完璧なのでそれで当日は馬券の中心として売れていたように記憶しています。
(イシノサンデー)
レースはペリエ騎手騎乗のロイヤルタッチが初戦の新馬戦で見せたレベルの高さをここでも難なく再現して勝ち、イシノサンデーが2着で、新馬戦の大きな斜行から難しい印象のあったダンスインザダークが3着でした。
なお、このレースには第1回NHKマイルに勝つタイキフォーチュンも出走しています。
(ダンスインザダーク)
このレースでもっとも印象に残ったことは、とてもこの日は寒い日だったのですが、レース後カンカン場で表彰式を待つために引かれているロイヤルタッチを相当深刻なまなざしで吉田照哉さんが見つめていたことです。(他にはついてきた奥さんしかいなかった。)
他の関係者は誰もいませんでした。まだサンデーがどの母方の系統からどんな馬がでるかわからなかったころです。
だから成功例を必死に目に焼きつけようとしていたその態度にはレース以上の凄みすら感じたものです。