「ゆっくりと昔語り始めます④」ミスターシービー
うがった考えを言うならば、彼のファンというか彼を贔屓したマスコミなどが彼の価値を見誤ったことが一番彼にとって不幸な事だったと思うし、いまだにそれを直せないというか未だに次の年の三冠馬ルドルフと比べて負けまいとして空論を繰り返すマスコミ関係者がいることは、自分的には直せないんなら早く消えてほしいと思う時があります。
まず、4月中山、5月東京、11月京都と闘って三冠馬となったのはミスターシービーが初めてでありこれは凄い価値があります、(仕方がないとはいえシンザンは皐月賞が東京、ディープは10月の菊花賞、オルフェは東京の皐月賞で10月の菊花賞です。一番長く施行されたパターンでの三冠馬は実は2頭だけなんです。)三冠が重要視されてからはシンザンに次いで2頭目の三冠馬だし、しかもトウショウボーイ産駒であり、父内国産の馬が偉大過ぎる記録を達成したことに意義や価値が凄くあるんです。これを必要以上に傷つけてしまったことが非常に残念だと。
確かに豪快にまくったように見えた菊花賞を凄く強いという人もいるけれど、次のレースで有馬記念を勝つリードホーユーの方が、かぶりつきで見ていたものからすると最後バテているのにフォーム的にも馬的にも迫力がありました。ただ長期休養明けで、その時代レースを使って仕上げる時代だったので、まだ休養明け2戦目で明らかな仕上がり不足であり、その分幸運であったと思いますがそれが三冠レースなんです。菊花賞時他のメンバーは後に準オープンさえ勝てなかったようなメンバーだったと記憶していますので、次の年2000mの秋の天皇賞を勝てるだけの能力があればどうやっても負けなかったレースだったと思いますし、そんなこと関係者ならだれでもわかるんで、まくって勝ったことを伝説のように強調しなくても良いのが当たり前なんですが。
次の年にルドルフが出てきたこと、これにルドルフが中1週のJC、そして有馬と続けて完全に負けた、まだまだシービー礼賛で儲けたいとするマスコミが自分勝手にシービーの価値を歪めちゃった、昔はマスコミが焚きつけると関係者はもうそれに踊るしかなかったんです。いまなら12ハロン以上は合わないなら、宝塚、秋の天皇賞に照準を合わせるけれど、それをできなくしてしまった。春の天皇賞、まくっていけばルドルフだって負かせるって言って贔屓のマスコミはばからなかった。今でいう関係者がそう言ってるっていう理由をつけて。(いまでもあるでしょ、明らかに違うのに、関係者がそう言ってるって言って、それが正論だっていう関係者とかクラブ関係者とか、それのモットえぐいやつ。たしかJCなど惨敗したレースはあとで体調面の不安があったってシービー贔屓の評論家は言っていて馬鹿かとの思いがいまだにありますが。)それでマスコミが焚きつけたようにマクってそれで競走馬として終わってしまった。何走も合わない距離を走らされて消耗しすぎたのか、種牡馬としてもあれだけの秋の天皇賞のパフォーマンスがありながら良い産駒を残せなかった。
加えて、この時からいわゆる場所取りが始まりました。ここまでは、最前列や良いところで見たいんなら、そこに離れずに居続けなければなりませんでしたが、シートを張って場所取りをシービーファンがやり始めてしまった、今以上に異常な風景でした。シービーを好きなら、なにをやっても良い雰囲気をマスコミが焚きつけて作り上げていたのがこの現象を生んだんです。場所取りまでしてシービーを応援したっていうのは善行でとても良いことだったんです、迷惑を未来永劫凄いかけても。
いま新型コロナで競馬が無観客になって、気温が低いとか天候が悪いとかになると特にガラス張りスタンド内が何千人でごった返す中山、阪神の競馬場での観客を入れての競馬再開は春には無理でしょう、それよりは風通しの良い東京、京都での再開になる可能性は高いと。
京都、東京開催で再開した時の一番の問題点の一つは場所取りのために、人のいる場所が狭められ、パドックでもスタンドでも屋外なのに必要以上に密集していわゆるパンデミックをおこしやすい(ちょうどイラン的な)空間を作ってしまうこと。場所取りを放置したおかげで競馬自体が危なくなっていることは確か、いまこそ1983以前の競馬場に戻しましょう。本当のシービーの名誉のために。
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